五徳鉋の販売ページ
平、左右際、左右脇取と、五通りの使い方ができるので五徳鉋と呼ばれます。
現在五徳鉋を作る台屋さんが高齢のためほとんど居ません、入荷待ちの際は時間がかかる場合があります。
平としてつかう時は、普通の鉋のように屑が出ませんので、屑を取り去りながら削ります。
際として使う場合は、木目に対し横に削ると通常の際鉋と違いイスカになっていませんので毛羽立ちます。
五徳鉋の左右が薄く作ってある理由は、この部分が鴨居の中の側面な度溝の中の側面が脇取鉋のように削れる為です。
五徳鉋の販売商品
刃の作りは正確な左右対称で仕込みがしやすく精度がとても良いです。鋼は一般的な青紙1号鋼。
- 48mm 30700円 在庫有
- 55mm 31000円 在庫有
- 70mm 31500円 在庫有
- 多忙で直ぐ使いは行っていません
五徳鉋の調整(仕込み)
五徳鉋の裏押し
- どの鉋も同じですが、この五徳鉋も刃の裏押しから仕込みを始めます。
- 刃の裏は通常の裏透きと違い、性質上、グラインダーで1本溝が入っている品が主です。
- 裏押しは鑿と同じように肩のあたりは減らないように先に力を入れて裏押しして平面になるようにで調整します。
- 裏金も同じに裏押しをします。
硬さの調整
- 五徳鉋の仕込みの硬さは裏金の押さえる強さで調整しますが、この部分は台屋の方で一般的には調整されています。
- 硬さの調整をするために表馴染みを削って硬さの調整をすることはほとんどありません。
- もしも、緩い場合や硬い場合は、裏金の竿の部分を金床において曲げて調整します。 又は、裏金が台の中で当たる部分に薄板を接着して調整します。
刃先と刃口の平行
- 鉋刃の仕込みの硬さが終わったら、五徳鉋の刃の両端と台の脇を押さえながら、竿の先を叩いて刃先を台の下端から出して見ます。
- ここで台の下端と平行になるように片研ぎを直して調整します。
- 裏金も同じように片研ぎを研いで、鉋刃の刃先と裏金の刃先が平行になるように調整します。
刃先の研ぎ
- この作業が終わってから五徳鉋の刃先を#8000番以上の仕上げ砥石で研ぎあげます。裏金も刃と平行になるように研ぎ下してから2段研ぎを施します。
刃口の調整
- 次に刃口と刃先が平行に刃口を切り揃えます。
- この時に木っ端返しを削りますが、鉋屑がつまらないように、一般的な鉋よりも若干広めに刃口の広さを調整します。
下端の調整
- 五徳鉋の下端は、一般的に鉋と同じように下端の作りです。
- 注意点は台直鉋を引き通すと、手前の角がむしれます。
- むしれないように削るには、引き通さず左右を入れ替えて削ると下端綺麗に削れます。
五徳鉋の使い方
- 五徳鉋を握ったところで、左は平と際を使う時の握り方で、右は脇取りとして使う場合です。鴨居の溝の中などを削る脇取りとしての使い方では問題は起こらないのですが、他の場合は下記のような注意点があります。
- 平として使う場合は、長く削る場合に、屑が詰まりやすい点で、一削りごとに屑を手で摘みだします。
- 際として五徳鉋を使う場合も長く削る時は平と同じように屑をつまみ出す必要がありますが、5分(15mm)幅ぐらいなら連続して削ることができます。
- 横削りの場合、際のように刃がイスカになっていませんので、ササクレて削れやすくなります。
- いくら便利な五徳鉋でも、その工程に特化した鉋よりは使い勝手が落ちる場合があることを念頭に使い方を考える必要があります。