鉋を叩く時の玄能を落とす位置は、下記画像のように鎬面(研ぎ面)の上から1/3の部分までです。
これより前を叩くと地金が薄くなっているので、鋼を叩き割ってしまう可能性があります。
ただし、裏出しが真っ直ぐでないときは、ピンポイントで少し赤い線よりも前の位置を叩くことがあります。
刃先に近づくほど鉋を割ってしまいますので慎重に叩かなければなりません。
刃先と平行に割れればもう一度研ぎ直せばよいのですが、まれに縦に割ったと聞く事がありますが、そうなった鉋はもう直す事ができませんので叩く時は慎重に行いましょう。
慣れないうちは、赤い矢印のように真っ直ぐ落として真っ直ぐ上げる動作が良いでしょう。慣れてくると、赤い矢印のように鉋の地金に落として、青い方向に上げます。
地金を叩いて曲げるというより、地金を叩いて曲げだすとも言います。前に押し出すように叩くと割れるリスクも低くなります。
少し叩いたら、砥石の上で研いでみます、叩き出ていれば、そこだけ砥石が当たって光り方が変わります。
砥石は必ず平面を出しておかなければ、叩き出たところが分かりませんよ。
赤矢印の部分はイボタを塗って、目詰まりさせています。馬頭まりさせればそこは研げません、遂げない部分の当たるところは、鉋の脚の部分です、ここは細いので、砥石が当たると直ぐに下りてしまい、鉋で言う、瓢箪裏になりやすいのです。
ここで当たらなかった部分をもう一度叩いて、また砥石に乗せてみると当たった部分が広がっていきます。
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