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鉋に関するQ&A

鉋の使い方について曼陀羅屋店主の家具工房内の掲示板に寄せられた質問と回答

鉋に関する事

Q、際カンナの調整仕込みは難しいもの?

洋カンナみたいなのでも良いのかなと思ったり・・・使ってみたけど・・・いまいちだったので・・・

回答

際カンナの調整仕込みは難しいです。刃が台と並行に出た時、尖った先端が台下端の際に一致しなければなりません。仕込んだ後は、研ぐ時に片研ぎにならないように注意します。そうしないと、尖った先端が際に行かなくなります。日本の際鉋は、刃が斜めに入っていて、縦でも横でも削れるのが特徴です。建具屋は側面に毛引きとなる針を付けてほぞもこれで削り出します。

Q、ひふくら鉋ってどんなん?

回答

ひふくら鉋は蟻溝の幅を広げたりする時使います、硬いメープルなどは堅く削るのは難しいので私はルーターを使い治具を微妙にずらして微調整しています。ひふくらカンナは無くても良いと思います。

Q、鉋の共裏についての質問

鉋の裏金ですが『共裏金』とあります。私が使っているほかの鉋よりも耳が目立たず、とても不思議な形をしていますが、この『共裏金』とはどういうことなのでしょうか?ほかの鉋の裏金とは違う機能も持っているのかな?

回答

普通鉋の裏金は本人は作らず、裏金専門の鍛冶屋が作るのです。共裏とは、鉋の刃を作る鍛冶屋が自分で作った裏金の事を言います。舟弘の鉋や、火神、特に内橋の鉋はすごい共裏が入っています。違う機能はありませんが、丁寧な作りとか見た目の美しさもあります。通常高級な鉋に共裏は付いていますので、裏金にもそれなりの鍛えがしてあります。

Q、鉋の刃はグラインダーで中スキをしてから研いだほうがいいのでしょうか?

木工の本にはそちらの方が早いと書いてあったのですが、素人なのでわかりません。素人ですのでディスクの映像にあった鉋の刃が中スキしてあったかどうかわかりませんでした(T T)

回答

まるっ刃になる方には良いでしょう、だんだん中透きも減ってなくなります。自転車の補助輪適に考えればよいです、うまくなれば自然に無くなり中透きもしなくてよくなります、ストロークを長くして研がないことです。鉋仕込みの映像にあった鉋は中透きしていません。鉋の刃が寝ていくと、刃の持ちが悪くなり直ぐに切れやみますので、刃先に力を入れて砥ぎます。すると、まるっ刃になり中透きをかけますこれを繰り返すと、だんだん刃が立っていき、理想の刃先角度になりますよ 。

Q、逆目が止まらない鉋についての質問

このたび無垢の栗の板を入手し、ダイニングテーブルを作ることになり形になったのですが天板の仕上げで鉋を使った所、驚くほど逆目が取れずびっくりするやら情けないやら。。。大工道具を使う仕事柄、鉋はよく使うのですが角材の面取りかせいぜい1寸幅位の材料を引くぐらいなもので、鉋刃の身幅より広い材料を削ることはまずありませんでした。鉋に対する知識や意識の浅はかさにいまさら気づき、1から勉強しなおそうと思いメールしました。

回答

こんばんは、鉋や鑿の大工道具を事を1から勉強しなおそうと思われる気持ちが一番大事な事。その気持ちが無ければ大工道具を使う技術の進歩はありませんね。テーブルの裏を私の場合先に仕上げます、その時点なら多少逆目が残っても目立たない部分です。本番の削る前に端材を用意し逆目に置いて鉋の調子を出して本番に挑みます、そうすれば逆目が止まらない事は予測できますからその時点で鉋を調整すれば良いのです

Q、鉋台の刃口の埋め木

表馴染の対面の勾配部分(専門用語がわかりません)の角度は埋め木後も同じ角度を保たなければなりませんか?あとコッパ返しの角度の決め方も教えてください。お忙しいとは思いますが、お時間取れましたらよろしくお願いします。長い文章になってすいません。

回答

表馴染の対面の勾配部分=鏡、、、、と私は教わりました、正確にはどうなんでしょう??知っている方はお知らせ下さい。

同じ角度を保つ必要はありません、少し立ち気味にする方が多いです。コッパ返しの角度は鉋台の刃口が極狭い場合、寝すぎると屑がつまり立ち過ぎると刃口が広がりやすくなります。角度は垂直では屑が手前に返ってきます、少し寝た角度の80度ぐらいでしょうか、、、少し好みもあります。鉋屑が詰まらないようにするには、裏金の二段研ぎの下ろす量も大事で下ろしすぎると裏金の刃が厚くなったのと同じで刃口よりその部分が狭くなり鉋屑は一発で詰まります。

理論的に裏金の二段研ぎの下ろす量は、屑がそこにぶつかるのですから、屑の厚みがあれば良いと言いますしかし、それでは刃が負ける事もあり刃が負けない程度下ろします。

Q、鉋の一枚台と二枚台の違いは何ですか?

回答

違いは一枚台は現在はほとんど使われる事がなくなった鉋台です、江戸時代ぐらいまでは木材資源も豊富で、逆目のでるような材料はあまり使わないで済んだ時代です。しかしその頃から急速な社会成長に伴い逆目の起こる材料も使わなくてはならず、明治時代に大工道具の進化とも言える鉋の裏金が出現しました。

売り出した頃は重くて不評だったようですが(本に書いてあります)、現在のような普及にいたりました。 

Q、Q、一枚台のほうが薄削りにむいているのでしょうか?

回答

それはほとんど無いと思います、ましてコッパ返しが鉋刃の仕込み勾配と同じになり、コッパ返しの仕上げが悪くスムーズな屑の排出が出来ない場合は屑が詰まってしまい使うのが難しい大工道具になります。

一枚台は台打ち、仕込み調整、裏押しなど難易度が上がります。実用的には逆目の出ない材料では裏金の締りがなく、軽く引ける利点と鉋刃と同じ勾配にコッパ返しが平行になり、台を直しても刃口が広がらない利点があります。

Q、一枚台は、刃の仕込み勾配などちがうのでしょうか?

回答

刃の仕込み勾配は一般的な鉋と同じような勾配で普通は8分勾配、硬い木には8分5厘勾配とかサワラのような柔らかい木なら7分5厘勾配などになっており一枚の鉋台でそれぞれの勾配で使います。

違うのは普通の二枚刃の鉋のコッパ返しが斜めにかなり立った角度になっているのに対し、一枚台はそれより寝ていて、鉋の仕込み勾配と同じ角度になっています。一枚台は屑を排出する隙間が狭いため、裏も刃先からほんの少しだけ付けます、つまり糸裏ですね。

コッパ返しはできるだけ抵抗の無い滑るような仕上がりが必要で、排出する屑が引っかかり始めたら、あとは将棋倒し式に屑が詰まり始め、最後には鉋が引けなくなります。

裏押しもべた裏にならないようにせねばならず、一枚台の刃口を狭くすると高度な技と使いこなしになります。

Q、鉋の口埋めについての質問

蟻溝で口埋めする場合、蟻の角度の部分は細い鋸かなにかで切るのですか?それとも鑿で蟻溝の形に掘っていくのですか?あとテーパーは両側につけますか?それとも吸付き桟のように片側は直線なのでしょうか?(口埋めのDVDとか制作予定はありませんか?曼陀羅屋さんの映像ディスクは大変勉強になるので頼りになるのですが。)

回答

鋸を入れるほどの角度がなく、鋸を入れようとしても滑りやすいと思います。鑿で少しづつ取っていきます。蟻の鑿で取った部分が平面になるように慎重に取っていきます。鑿は縦、横方向から入れていきます。テーパーは左右両方入れて、対象なクサビ型にします。

口埋めのDVDとか制作予定は現在ありません、すみません。

上記の口埋めの方法は手間がかかりますが、さらに鉋の台直しが進んで再度口埋めをする場合は、口埋め材を滑らせて押しこめば良いので、早いです。欠点は気候によっては、小口埋めになっているので、下端と口埋め材とで、段差がdきる場合があり、その場合は台直しの回数がふえます。

長期使用になると、緩む事もあります。まずは、長めに作って上に出っ張ったままでも良いので使うことでしょう。馴染んでくれば必ず緩みます、その時が本番と思ってください。

Q、鉋の購入について

初めまして、こんにちは。家具製作の技術専門校の学生です。鉋刃の研ぎ、台直し、の実習を終えたばかりで、現在はスプルースの角材を削っています。今後は広葉樹材を使用して小物整理箪笥・机等を製作実習する予定です。仕上げ用の鉋として、「彩華」、「火神」、「知足」、「酒壷特殊粉末鋼鉋」等の購入を検討しています。

そこで質問です。@学校では、8分5厘、9分勾配の鉋を使用しています。広葉樹材の切削用途として、8分勾配の仕込みで大丈夫でしょうか?A寸8と寸6ではどちらがよいでしょうか?B他にお薦めの鉋はありますか?お忙しいところ申し訳ありません。よろしくお願いします。

回答

こんにちは、お問い合わせありがとうございます。当方には良く木工関連の学校の方の購入が良くあります。当方も広葉樹を使って家具を作っておりますので良く分かります。

勾配ですが8分で大丈夫ですよ、広葉樹になるとかなり引きが重くなりますので勾配が5厘立つきついと思います。刃持ちを良くするのでしたら、刃先の角度を立てて研いでいけば硬い木でも刃持ちが良くなり、勾配はそのままの8分勾配で大丈夫です。台屋さんも最近では、8分5厘勾配以上で入れる事は滅多に無いと言います。

サイズは断然寸六です。角材は真っ直ぐ削れば良いのですが畳一枚とか、机天板を広葉樹で作った場合は逆目もあり、必ず逆方向から削らなければなりません。寸八では引きが重く、左右からひねって削ると必ず腰を痛めます。寸六を間違いなくお勧めします。

他のお勧めは跳駒も良いのですがお値段が上がります。お勧めは私も普段使っています、火神寸、、彩華寸六をお勧めいたします。裏押しは済んでいますので、慣れない方には良いでしょう。

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