白柿(白書)
白柿(白書)は、精密な加工をする場合の罫書きに使用する大工道具で木工作業の胴付き部分のケガキに必需品。
重過ぎず持ちやすい実用本位のシンプルな形状で鑿と同じように切れ味はとても良いです。
鉛筆より細く腺を引く事が可能な大工道具で、正確に鑿を入れるための位置決めができ、主に指物関係の方が使う道具です。又、鈍角気味に研いで胴付き鋸の正確な鋸挽きのガイド溝に使います。
白柿は右だけでもよいですが左右二本ある方が断然使いやすいです。巻金と一緒に使うと正確に直角に罫書ができますので、鑿や鋸など大工道具で加工して正確な導付き部分を作ります。
白柿(しらかき)は白引(しろひき)とも呼ばれ、どの漢字を使っても間違いではなく、その産地それぞれで呼び方が違います。
販売商品
(みきひささくしらかき)安価ながら白柿として十分な機能を持つ品、本刃付きで軽く研げば使えます。表面全体に槌目が施されています。
(しょうぞうさくしらかき)安価ながら、鋼と地金を鍛接し作られた品、本刃付きで軽く研げば使えます。青紙2号鋼使用。表面全体に槌目が施されています。
(ふうせつたさいさくしらかき)薄めで反りが少しあるつくり
三代目千代鶴貞秀作、適度な重みと厚みで、表面滑り難く使い良い。
(たちもりさく しらかき)墨流し模様の積層鋼を使った、青紙の品物桐箱付 長さ17cm、15mm
田斎作の木目は積層の地金を使い、全体的に玉杢模様を緻密に作り出したた仕上がり。長さ1cm、巾15mm 曲がりと直の形がある
- 曲 21900円 在庫有
- 直 21900円 在庫有
建具師が組子の割り込みに使う専用の白柿。ネジで刃先巾を組子の巾に合せて使います。研ぎ方も詳細ページの方で説明。
- 1本ねじ 6500円 在庫有
- 腰方 6700円 在庫有
研ぎ方、使い方
白引の研ぎ方
- 刃先の角度は鉋刃よりも浅い程度で、研ぎの工程は一般的な大工道具の研ぎ方と同じ工程です。
- 留めにケガキを入れ、胴付き鋸を入れる時は専用に鋸刃の入る程度の溝になるように厚めの角度に研いでおく、刃は鉋鑿と同じように研ぎ刃をつける、裏の研ぎは鑿と同じように平面。
- 裏は材料に刺さりこむ部分(緑の丸の部分)を除いて、画像のように裏を少しつぶしておく(青の点線程度、裏を立ててつぶす)。
白引裏の研ぎ上がり
- 裏の刃は刃だけ残し、あとの部分は中砥石でつぶします。
- 下の画像は白引(白柿)裏を見た所、先を除いてつぶしてあり白く見えている 。
白引、横から見たところ
- 切れる刃先は材料を切ってケガキ印しを付ける、刃先以外の切れない部分はステン定規に沿って擦って行く
定規に乗り上げ注意
- もし全体が切れるなら焼きが入った硬い刃先は、けがいている途中に定規の側面に食い込んで、定規の上面に乗り上げてきます。
- 特に薄い定規や木製定規ならなおさらです、乗り上げた場合には指先を切る場合があります。
- 又、定規の一番大事な、側面を傷つける恐れがある。
白引、引き方
- 白引(白柿)は、片刃ですので、定規側に寄って行こうとする性質があります一度に強く引くと、左に寄る白引に押されて定規の位置が下に行くほど左にずれてしまいます。
- 試しに定規を使わず木に直角に白引を当てて、目を閉じて、白引を引いてください、真っ直ぐ引いているようでも、引くに従い、左に曲がって線が引かれていくと思います
- 引く時は一度に引かず2回に分けます、最初は軽く引きます(赤い矢印の線)、二度目は最初の白引で出来た溝に沿って行きますので、強めに引いても大丈夫です(青の矢印)。
- 緑の矢印は白引を二度目に止めたところ、けがく場所によって強さは加減してください。
- 一度引かれた白引の腺は意外と深く、鉋で削って取ってもなかなか取れませんので注意してください。
- 精密な作業を行うには無くてなならない大工道具、一本揃えて下さい。
販売済の白柿