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立鉋(台直し鉋)下端の直し方
台直しはガラスにサンドぺーぱーを貼った上でで立鉋を数往復して、そのあとはスクレイパーを立てて、台頭から刃口上と刃口から台尻の間の二か所を数回透き取るだけなのです。
直し方を実際見たかたはこれだけですかと言われますが、正直それだけで下端を直すことはできるのです、そして簡単なのです。
注意点は、サンドペーパーを粒子を落として使うのですが、粒子の脱落が無いわけではなく。立鉋(台直し鉋)を直した直後は若干の刃の欠けはあるかもしれません。台直しの作業を進めて行くと時には早めに刃を研ぎ直しましょう。
目指す下端の状態
- 立鉋(台直し鉋)の下端定規が当たる場所は赤点の部分で一直線に4点が並びます。
- そして、透き取る部分は緑の線のように山なりに透き取り、赤点との中間が最大になると考えます。
- 透き取の量は一般的な鉋に比べかなり少なくなり、微妙に取りますが、コピー紙一枚ぐらいと思ってください。スクレイパーで数回ほどです。
- 透き取が無くても良いのではと言う方もおられますが、微妙に透き取るぐらいに下端を直す方が、スムーズに直せると私は思います。
最初の直す作業
- まずガラスで軽前後に数回擦ってみてください、立鉋(台直し鉋)を軽く押さえて前後の動かします。
- 本来4点付で直して使用しているのですから、下端が狂ったとしても鉋は通常の鉋よりも面積は半分もなく、ごく少なく前後に擦っただけで直るのです。
- 円を描くような動かし方は絶対に行わないでください。円を動かすように直すと立鉋(台直し鉋)の下端が、舟底のように丸くなって、台直しするため削っても上手く直りません。
- よほど捻じれがひどくない限り、捻じれはこの作業で無くなっているはずです。
擦った後を確認
- 下記画像のように擦れたところは艶が無くなり、隙間がある部分は艶が残っています。
- 上の最初の画像の緑線のようにように赤点と、赤点の間が透き取れていれば良いのですから点の間で艶が無い所をスクレーパーで透き取れば良いのです。
- コピー紙一枚と例えましたように、赤点の間の緑の線の部分を、少しスクレーパーで透き取れば良いのです。
- こまめに下端定規で確認してください、定規をこまめに当てると、透き取った部分の光が漏れる量の変化が良くわかります、意外と透き取れています。こまめに変化を見取ってください。
スクレイパーの使い方
- 下記画像のように赤い点線の内側の緑の線の部分を最初は少なく、そして上の画像の艶の無い部分は押さえ方を強くして手前に引っ張ります。
- 二回目、三回目とスクレイパーで引く長さを伸ばして理想的な下端に近づけます。おそらく、引く回数は緑の線のように三回ほどで良いと思います。
- 直し過ぎない様に変化が十分確認できる下端定規を用意する必要があります。
- ここまでの作業で立鉋(台直し鉋)の下端は完成します。
スクレイパー
- スクレイパーは鉋下端スクレイパーの二寸、三寸や、カッターの刃や、市販の替刃式のスクレイパーの刃(オルファー製)などを使います。
修正が必要な場合
- もし前後に動かす力が大きいと(押しから戻しにかかる時)、車が急ブレーキをかけた時と同じように、先端が下に押される力がかかることが有ります。
- その時、下端定規を(青線)のように当てて見ると先端の台頭(黄色の丸印)、もしくは逆に台尻が浮くようになり、四点が一直線にならない事がありますそんな場合は、やり直しを行います。
下端の直し方
- その時は下記画像のように、浮いた頭の部分(黄色の丸印)以外の刃口上、刃口、下端の三点を擦って、4点が同じ一直線になるように戻すのです。
- おそらく数回の前後作業です、一往復したら下端定規で確認し直る時を見計らいます。
- その後は、最初のサンドペーパーで全体を擦る作業と、スクレイパーで透き取る作業を行います。
作業の最後に
- 新品の立鉋(台直し鉋)は若干の作業時間は必要ですが、いつも使っている場合は作業時間はとても短い時間で簡単です。
- 注意点はサンドペーパーの粒子が台下端に刺さっている場合があり刃を痛めます。
- 立鉋を使う前に下端を使わない鑿などをスクレッパーのように立てて削っておくと粒子をおとしますので刃こぼれを押さえられます。
- 新しいサンドペーパーはガラスに貼り付けた後良く密着させるため木片で充分擦り、こぼれやすい粒子を良く落としておきましょう。
- 振動型(オビタル)サンダーをお持ちの方は木片の代りに、サンダー下面に厚手のカーペット両面テープを使いベニヤ板を貼りった状態で使うとより確実に粒子を落としやすいです 。
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