コテ鑿の研ぎ方

このように折れ曲がりの段差が大きい鑿の場合、砥石に鎬面を当てようとすると軸の折れ曲がりの部分が当たり通常の研ぎ方では鎬面がピッタリ当たりません。

この場合は砥石面から段差を低い部分に逃がしての研ぎ方をします。逃がし方は手前に逃がす方法と砥石面の横に逃がす方法があります。

私はどちらも同じ持ち方で研いでいます。ご自分に合った研ぎ方を選ばれて良いと思います。いずれの研ぎ方でも鎬面は三角なので研ぎ崩れが起こり難いようにストロークは短くして砥石を手前に置いてシャクリがでないようにした方が良いです。

研ぎ方

• 下記は砥石の手前にコテ鑿を置く研ぎ方です。コテ（段）の部分が砥石面より下がっている事が分かります。
• 幅が3分なので、往復は3分（9ミリ）×3倍（刃の幅が三倍が往復の長がさ）ですので、≒3センチの往復で研ぎが理想になります。
• 砥石を作業台などに置き、その手前部分に鎬面がピッタリ合う高さの木片を置いて研ぐと、往復によるシャクリがでないので鑿先が丸刃にならずに研げます。
• 木片が凹まないように硬い材質や、プラスチック板を置くと尚良いでしょう。

• 横に逃がす方法は少し斜め研ぎの方法になります。
• ストロークを長くできる特製があり早く研げますが、力が斜めに入る場合は研ぎ崩れが起こりやすくなる場合があります。
• 私はこの研ぎ方でコテ鑿を研いでいます。

• 横に逃がす研ぎ方を上から見た状態です。
• 見えていませんが鎬面が▲なので研ぎ崩れがしやすいので、セオリー通りにストロークは3センチほどです。
• 叩いて使う鑿ではないので欠ける事はほぼ無いと思います。
• 左端に押さえ方を載せています。見えていませんが、右手の人差し指など4本でコテの立ち上がり部分を持って支持しています。

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